2013年9月18日水曜日

[NYへの旅] 3, ロングアイランド高速道を走る




【ロングアイランドの地図、左端にNYCの中心、マンハッタンがある】

1日目 3月16日(土)その2

JFK空港に降り立つと、ヒルダガードともう一人の女性が待っていた。出発前の連絡で、リムジンを利用することになっていたので、てっきり運転手だと思った。
「ハアーイ。やっとアメリカにやって来たわ。お元気?・・・」
「もちろんよ。すべて順調だった? こちらはミヤコとマサシ。クラウディアが家まで運転してくれるの」。
再会を喜び、矢継ぎ早に話す。ハグを交わす様子を、ニコニコとしながら眺めている女性が、クラウディアだった。

ロングアイランド高速道(495号線)沿いに人家が増え、防音壁が延々と続いている。林の中にポツンポツンと点在していた家々が見えなくなって、無粋な風景に変わっている。

大都会の住民が眠る広大な墓地が現れる。
「墓地は変わらないなあ。初めて見たときは、強烈な印象だったけれど・・・」と、妙に安堵しながら、呟く。

以前は中央分離帯は広い草地だったが、それが消えて片道3車線に増えている。
マンハッタン島からしばらくはかなりの交通量で、様変わりしている。

クラウディアが言う。「1人だけ乗っている車は、左端の追越し車線は走れないのよ。私たちは4人乗っているから、大丈夫。見て。あちらの車線は混雑して、スピードは遅いでしょ。ガソリンを節約するためのエコを奨励する交通法で、1台の車に複数の人を乗せるためなの」と言いながら、スピードをあげる。
見ていると、ほとんどの車は運転者だけだ。追越し車線を走る車はとても少ないから、ますますスピードが出る。

犬を連れ、道路脇に立っている数人の警察官が、やって来る車を停めている。
横目で眺めながら、「事故じゃないのよ。ときどき見かける麻薬取締官ね。通報があったのでしょ」と説明する。アメリカの何でもありの現実の一端だが、この国だけではないな。最近の日本でも監視カメラが多くなって、犯罪には効果的だし・・・。

1時間ほど走った頃、昔懐かしい風景になり、やがて馴染んだ高速道路出口を降りたので、ホッとした。

12時半にヒルダガードの家に到着。
クラウディアが「またお会いしましょう」と、帰っていった。「私たちのために、1時間半の距離を運転するなんて・・・」と恐縮した。
ヒルダガードは、「彼女と私は、お互いに頼まれたり、頼んだりの間柄なの。私は、歳をとってからニューヨークへは電車かバスを利用して、車では出かけないの。大きな荷物があるのだから、これがいい方法だと思ったの」と、目配せした。

後になって、空港から家まで運転したクラウディアは、同じ村に住んでいる建築家の夫人だと知った。ヒルダガードが新しい住居(馬小屋!)を買い、その増改築を依頼したのがクラウディアの夫だった。
クラウディアが花屋を営んでいたので、現在も近辺の公共施設やホテルの花の飾りつけをしているとか。それに、50歳代後半!と若い。

到着後、滞在中の過ごし方を相談。
すでに毎日何らかの予定がある。その様子は追い追い日記に書く。
昼食と夕食を除けば、就寝まで、次々に話が続き、とうとう「今晩は早めに寝たいわ」と立ち上がった。

0 件のコメント:

コメントを投稿