2013年1月31日木曜日

7月16日(月)市電でシュトゥーバイタールのフルプネスへ。




【シュトゥーバイタールはインスブルックから南に延びるヴィッツタールから枝分かれてして南西方向に延びる支谷。フルプメスまでトラムが走っている。そこからロープウェイを2段登って2千m超えのクロイツヨッホへ出かけた】

昨日、シュトゥーバイタール方面へ出かけたグループがいた。雨だったので参加しなかったが、今朝は快晴。
朝食後、昨日のオプショナル・ツアーでガイドをした篠原さんに会った。
「駅前から市営の路面電車(STB)に乗れば、簡単に行けますよ。車中から眺める風景も、ぜひお薦めです」とのこと。
いつかは訪れようと予定していたので、早速出かけることにした。

インスブルック始発のシュトゥーバイタール方面行の市電は、終点がタール(谷の意)の入り口の村フルプメスだ。インスブルックの南西の方向で1時間弱。1時間に2本運行している。

停車場の時刻表を見ると、「フルプメス」行以外にもいくつかの路線がある。次々にやって来る電車を待つ人が群れていて、どれに乗ったらいいのかわからない。近くにいる青年に「この電車はフルプメス行ですか?」と戸惑いながら尋ねると、「これじゃないですよ」と言いながら、わざわざ時刻表を見に行き、「9時45分があります。もう少しで来ますよ」と教えてくれた。

ここからの乗客は、たったの4人。西駅を過ぎ、ジャンプ台近くを通り、15分程で街中を抜け、やがて、電車はつづら折りに上り始めた。まるで登山電車だ。
インスブルックの街を右手に展望し、トンネルを抜けると一変して牧草地帯になった。左手の遥か遠くに、再びインスブルックの街が広がっている。
ノルテケッテとパッチャーコーフェルの山並みを屏風にして、谷間の街インスブルックの姿が視点を変えて現れ、鳥瞰図を辿って行く感じだ。

目の前にブレンナー峠へ向かう高速道路が見え、往来する大型トラックで混雑している。それを眺めながら、スーパーマーケットで購入する生鮮食料品の原産国が多彩で、イタリアのトマトやキウリ、フランスのアスパラガスや魚介類を思い出す。オーストリアとイタリアを結ぶ峠は、陸続きのEU圏の経済活動を担っているのだと、改めて実感。
その脇をイン川がゆったりと流れている。この川も、かつては物資運搬に大事な任務を負っていたのだなあと思う。

小さな実をたわわにつけたリンゴ、杏、梨の樹木が続き、トウモロコシ畑が現れる。
次第に、電車が「フワーン・・・」と汽笛を鳴らすのは、「次の駅が近いですよ」と合図するのだとわかって来る。
終点に近づくにつれ登山姿の人々が乗降するが、乗客は相変わらず少ない。
市電は、オーストリア・アルプスに暮らす人々を支える大事な乗物か、観光用に開発されたのか。乗客が少ないので気になる。

谷間のわずかな平地にへばりつく小さな集落が現れ、立派な教会を囲む村落の駅に停車。間もなく、終点・フルプメス(標高936m)に10時50分到着。



【フルプメス駅についたトラム。普通にインスブルック市内を走っているトラムだが、登山電車でもある】

途中の景色に夢中になっていたから、あっという間だった。眺望に感激すると同時に、山々に囲まれた環境の厳しさをも思った。
降り立つと、外は意外に涼しく、インスブルックとの標高差を感じた。
駅前には、どこからやって来たのかと思うほど、たくさんの人で賑わっている。観光客を迎えるホテルが並んでいるし、商店街が続く。

駅前からはノイシュテフト行のバスが出る。ノイシュテフトからはシュトゥーバイタールに迫る氷河が近いから、時間があれば出かけようと時刻を確認すると、毎時54分にある。

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