2014年11月1日土曜日

[NYへの旅] 5.キリスト教国アメリカ


2日目  3月17日(日) その2

さて、今日は到着2日目の日曜日。
偶々、近くに住んでいる日本人Tさん宅に、春休みを利用して日本から姪が訪れている。ヒルダガードに「日本人を招くパーティを考えているのよ」と言われ、日程の都合で、早速今夜になった。

「じゃあ、私たちはワインを準備するわ。滞在中に出かけるパーティに持っていくワインも買いたいし・・・」と言うと、「昼近くになってから出かけましょう。午前中はお休みよ」と、ヒルダガードはウインクする。このゼスチャーは、言外に、「仕方ないけれど、そういう仕組みなの」という彼女特有のものだ。

そうだった。アメリカはキリスト教を土台にした国で、未だに法律でアルコール類の規制が厳しい。リベラルなニューヨークや大都市の酒屋でも、日曜日の午前中は酒類を売らないし、午後からの開店も一部に限られる。州によっては曜日にかかわらず、公的な施設しかアルコールは販売しない。レストランといえども、正午前にはアルコールは出さない。日本は未成年の禁酒・禁煙を法に定めているけれど、それ以外の法的な規制はないから、飲酒天国だ!

「この辺りは人口が増えて、ちょっとしたタウンに集合店舗ができた。どこの店がいいかで、出かける先を選んでいるのよ。以前利用していた大きなスーパーマーケットは便利だけれど、かなり遠い。まとめて買うとき以外は、あんまり行かない。
ワインはあそこの店がいいわ・・・」。

案内されたワインショップは、駐車場を囲んでコの字形にいろんな店舗が並ぶ一角にあった。日常生活の必需品が揃う専門店が軒を連ねている。肉屋、魚屋、野菜屋、パン屋、ケーキ・菓子・アイスクリームの店、化粧品・薬を扱うドラッグストア、クリーニング店、その他。車用品・建築資材のDo it Your Selfの店もある。

お目当ての酒屋で、ワインを数本買った。
昨夜、乾杯のグラスを傾け、初めて味わうリキュール ”ST-GERMAIN”が美味しく、気に入った。最近、ニューヨークで人気があり、流行っていると言う。「これ、お土産に買いたいわ」と話したST-GERMAINのボトルを見つけた。
手にすると、ボトルが大きくて意外に重い。夫は「どうせなら、ニューヨークで買った方が楽だよ。ここではミニチュア・ボトルを記念にしておこう」と諦めた。
店主も「その方がいい」と言いながら、葉書5枚をくれた。あろうことか、女性のいろんな姿態の下着姿の写真絵葉書だ。その場にいた人たちはニヤニヤしているし、「ホッ、ホッホ・・・」と意味深に笑う。
後で、ST-GERMAINの宣伝は、このユニークな写真で知られているのだと知った。

建国以来のキリスト教国の伝統を、法律で守らなければならない。禁酒法が必要な時代もあったなあ。それでいて、人間の欲望・興味を利用する商業ベースには事欠かないし・・・。アメリカ社会に見られるおおらかさに触れ、愉快になった。

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