2012年4月23日月曜日

モーセはどんな人か




【モーセとヘブライ人が流浪し、モーセが十戒を受けた地は、こんな風景が続く場所】

シャルム・エル・シェイク(エジプト)② 4月4日(月)
紀元前の大昔のこと。流浪の民ヘブライ人は、エジプトに辿り着いた。奴隷となって過酷な労働を担いながら、ヘブライ人の人口が増えていく。脅威を感じたファラオが、ヘブライ人の子どもの皆殺しを命じる。
「水の息子」の意の「モーセ(紀元前1350?〜紀元前1250年?)」はナイル川に捨てられたが、ファラオの娘に拾われて育てられた。成人後、殺人の罪を負わされてエジプトから逃げ、シナイ山へたどり着く。羊飼いの娘ツッポラと結婚して、云々と、ガイドの説明が続く。

旧約聖書の「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」でモーセの記述があり、これに「創世記」を加えて「モーセ五書」と呼ぶものは、彼が著者とされていたけれど、今は伝承に過ぎず、認められていない。
おまけに、ヘブライ人の預言者・立法者だと言われながら、モーセの歴史的な実在を疑う者もいるらしい。

ともあれ、モーセはヘブライ人の子としてエジプトで誕生。ファラオの奴隷とされて悲惨な境遇にあったが、「神に約束された理想の地カナーン(現在のパレスティナ地方)に導くように・・・」という神の言葉に従って、エジプトを脱出。
シナイ山で神から「十戒」を授けられた。

40年間、荒野をさまよって苦難の末、ヘブライ人に、唯一神ヤハウェへの信仰を固めさせ、神から選ばれた民族としての民族意識・選民意識を創り出した。
若い頃、映画「エクソダス」を観て、強烈なモーセ像の印象があったことを、しきりに思い出す。

空高く、雲白く、岩山と砂漠が続くバスの行方には、山並みがくっきりと見える。
2時間ばかり走ってトイレ休憩。バスの停車を見かけた途端、親子連れの物売りが集まってくる。彼らの真剣な目つきとしつこさを眺め、生活がかかっているのだし、これしか生きる術はないのか、これで一生を終えるのかと、気持ちが穏やかでない。

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