2012年4月15日日曜日

死海での浮遊は、強烈な辛さと痛みの体験!




【死海の南の海。海岸の一部にはリゾートホテルが並び、海水浴客が訪れる】

エイラット(イスラエル)⑤ 4月3日(日)

1時頃、死海前にある「ダニエル・ホテル」で昼食。その後、いよいよ死海での浮遊体験をする。

死海は、ヨルダン川がガリラヤ湖を経て、海抜マイナス400メートルの低地に注ぎ込んだ出口なしの塩湖だ。何千年もの間、太陽の灼熱によって水分は蒸発し、水位のバランスは取れてきたが、同時に塩分濃度が高くなった。
最近では気象変化の影響で、さらに水位が下がり、琵琶湖の1、5倍の面積がある死海が次第に狭まって、北と南(7対3の割合)に分かれている。
北から南へは段々畑状の堤防が築かれ、ポンプで水を流し込んでいるが、北側の水深が200〜400メートルあるのに、南の水深は4メートル足らず。早晩干上がってしまう深刻な状態らしい。

マサダ砦からの眺望は素晴らしく、浮遊体験ができるという興味でワクワクしていたのだが・・・。

「背泳ぎの姿で、フワリと浮かぶこと。バタバタと手足を動かすとひっくり返って、大変なことになります。泳いではいけません(泳げません)。目に水が入らないように気をつけて。10分以上は入り続けないこと。・・・」

もっとあったが、忘れた。要するに塩分濃度が30%はあるので、青菜に塩の状態になるらしい。何度も、何度も、死海利用?の諸注意が繰り返され、それだけで怖じ気づいてくる。結局、眺めるだけの人が多く、水着に着替えたのは男女1名づつ。好奇心のカタマリの夫は、男性代表で張り切る。



【死海で浮遊体験をする夫】

金平糖の形の塩のカタマリが、果てしなく海岸に堆積しているし、塩柱もある。恐るべき濃度だ。目に水がかからないようにゴーグルをして、子どものように嬉々としながら水に入って行く夫に声をかける。
「気をつけて! 萎びてしまうから・・・」。「大丈夫だよ」と笑うが、見ていると、体をコントロールしながら、背泳ぎスタイルになるのは、容易ではないらしい。浅い場所で腰を下ろし、足を伸ばして浮かび、手を湖底につけて、カニの横這いのように移動して行く。
「あったかいよ。ヌルヌルしている。ラクチンだあ・・・」。

膝まで浸かりながら、夫の稀有な体験の証拠写真を撮ろうと、カメラを構える。
足だけでもミネラル成分に触れて、美容効果があるという効果はあったのだろうか!。

バスのドライバーのヨッスィーさんは、「わざわざ死海まで来て、浮かばない観光客なんて、ほとんどいないよ・・・」と、呆れたり、残念がったり。

3時過ぎに帰途に着き、 帰路も、途切れることなくガイドの話が続く。
古代イスラエルの歴史、ユダヤ教の成立と預言者、イスラエル建国への道のり、ユダヤ人の生活習慣、イスラエルの動植物・自然、・・・。

学生に戻った気分でメモをとった。旅日記が長くなるので、ここでは省略。
6時にエイラット港着。8時頃、次の寄港地シャルムエルシェイクに向け出航。

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