2012年4月9日月曜日

厳重な警戒下のドライブ




【砂漠を横断しナイル河畔地域に通じるハイウェイを行く】

サファガ(エジプト)② 4月1日(金)
8時半上陸し、ルクソールへ向け出発。
ガイドはハイサムさん。若い助手の他に、威厳を持った人がいる。

「今日は、エジプト動乱後、はじめての仕事です。とてもうれしい。朝早く、カイロからこのバスで来ました。・・・」と、ハイサムさんがエジプトの近況を交えながら自己紹介。

ところで、最近のエジプト情勢は治安面での警戒が必要で、ルクソール観光には、コンボイ(隊列)を組んだ観光バスの前後に、警官を乗せた車がついた。日本人専用で単独に移動するバスには、警官が運転席の後ろに座って見張った。威厳を持った人は警官だったのだ。
観光中、背広を着た警官は一言も話さないし、座席に窮屈そうに座っている太り具合も不自然だった。「背広の裏のポケットには、実弾の入ったピストルを持っているのです」と、ガイドが小声で囁いたので、厳しい表情で近寄り難い立場を了解。



【砂漠を横断するハイウェイ。Googleマップの衛星写真から】

サファガとルクソールの間は、砂漠道路が通じている。走り出して15分も経っていないのに、通せんぼをするチェックポイントがある。制服姿の軍人と警官、黒の長い衣服を着たのは公務員だろうか。数人がバスの横に立っている。
運転席から顔を出したドライバーが書類を見せ、同乗の警官が一言話すと、道路を塞いでいたフェンスがどけられ、無事に通過。
コンボイを組んでいないと、チェックは厳しいという。その後も、チェックポイントを通るたびに緊張した。

1月25日以降のエジプト情勢は、ムバラク氏が失脚したとはいえ、まだまだ安定した先が見えない。
ハイサムさんは友人と何度もデモに参加したという。エジプトの現状を語りながら、「これは革命です・・・」と目を輝かせたのが、印象に残った。

砂漠道路は、紅海とナイル川に挟まれた東方砂漠を横切っている。見晴るかす砂漠の中に、ときおり、石油や天然ガスの採掘会社が現れる。軍事基地も多い。

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