2012年4月2日月曜日

マスカット観光の続き




【日没時にマスカット港を出港】

マスカット④ 3月25日(金)

海水を淡水化する工場前を通る。マスカット市の水道水は、ここで供給されている。内陸部の油田で採掘した原油は、地下のタンクを利用して海岸の石油製造所へ運ばれ、1965年から、日本・中国・韓国への輸出が開始されている・・・。
町を走りながら、原油の具体的な利用の様子を眺め、近代化はオイルマネーによっていることを改めて理解した。

「ベイト・アル・ズベール博物館」へ。アラブの伝統工芸品の装飾が素晴らしい。民族衣装は色濃く地域性がある。蝋人形の男性が、砂塵除けや日焼け防止にマスカラしている様子が面白い。銅で作られた筆箱、10世紀頃の中国からの陶器、携帯用の食器・・・。ヤシの葉で編んだハエ除けの籠を見つけ、昔の日本にもハエ帳があったなと、共通の知恵を思う。男性が腰に付けるハンジャル(半月刀)は、後で参考するために、形や模様をメモ。装飾品や生活用品の数々には、イスラム文化の独自の美が窺えて、楽しかった。

インターコンチネンタル・ホテルのレストランで昼食。現代版アラビアンナイトを連想させるアラブの装飾が素晴らしい。円形の吹き抜けのある広々とした空間で、料理を優雅に?いただく。食欲が何処かに行ってしまったのが残念だし、聖日だから、アルコール類は午後2時以降のサービス。洗練された美しいデザートを楽しんだ。

ガイドから、最近の女性の立場はだいぶ近代化していると聞く。
例えば、離婚を希望する女性が増えて、かつては男性だけが離婚するか否かの決定権を握っていたが、妻から離婚を申し出て夫が拒否すれば、裁判で協議離婚ができるようになった。
あるいは、女性の地位の向上で政界進出が進み、現在の閣僚のうち3名は女性。
土地の所有権は男性に限られていたが、最近では女性も所有できるようになった。その他。

イスラム教の生活に、グローバル時代の趨勢が現れている。スルタン・カブース国王の留学体験に基づいて、この国の近代化政策が浸透しているのだろう。

3時半頃、船に戻る。
夕食はクラブ・レストランへ。疲れた胃にも美味しくて、元気回復。
夕食が始まってまもなく、船はサラーラへ向けて出港。

夜、劇場へ出かけ、ウゴ・パリオットのテノール独唱を聴く。マイクを使っているので声量が割れてニュアンスに欠けたし、キンキラキンの照明が動き回って、こけおどしの感あり。興ざめして、早々にキャビンへ戻る。

連日続いていた寄港・観光は、明日は終日航海でお休み。
気分的にもホッとし、メールや読書て寛ぐ。

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