2012年4月2日月曜日

マトラの フィッシュマーケット




【マスカット・マトラの魚市場】

マスカット① 3月25日(金) 旅の6日目

オマーンの首都マスカットは、北回帰線に近い。
夫は入港と接岸の様子をカメラにおさめようと張り切り、7時には朝食へ。乗船客には、宵っ張りの朝寝坊と、早寝早起きのタイプがあり、そろそろ顔馴染みができて、タイプの違いが分かってきた。

9時半頃上陸。真っ先にマトラ地区のフィッシュマーケットへ向かう。
70年前、オマーン湾で漁をする人たちの便宜を図って開設され、午前中だけ営業している。市場に足を踏み入れた途端、充満する魚の臭いに顔が歪む。漁師が、魚を詰めた箱や籠を台車に載せて、足元のぬかるみなんてお構いなしで走り、右往左往している。うっかりすると泥が飛んでくるから、悲鳴をあげ、威勢のよさに目を見張る。

場外では、数人の仲買人が、目の前の浜辺に水揚げされたばかりの魚を取り囲んで、真剣な表情で取引している。新鮮で安いが、まとまった大量の売買だ。

屋内に入ると、同じ魚が台の上にきれいに並べられ、途端に高くなって売られている。興味津々で覗き込んでいると、隣りにいる男性が、「家族が少ないと、無駄にならないからね」と言いながら、小さい魚や切り身を吟味して買っている。

隅の大型冷蔵庫の前で、場外で仕入れた魚を直ちに氷に漬けて冷蔵し、近くの外国へ運ぶ作業が進んでいる。今月(2011年3月)から、マスカットで獲れた魚が、外国に流れて国内で品不足になるのを防ぐために、場外取引の魚の規制が始まったばかりだという。

取引や買い物に熱中しているのは、95%以上が男性だ。本業の仕事に出かける前に、一家の主人が買い物をする習慣があるからで、女性は圧倒的に高齢者だ。
ものすごい魚の臭いが溢れる中で、少しでも安く手に入れようと大声で交渉し、喧騒が渦巻く魚市場。アラブ流の尋常でないエネルギーに、「凄い。凄い・・・」を連発しながら、感心したり、驚いたり。

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